日本人が英語学習において必ずつまずく発音。中学校や高校の時にしっかり練習してきた人は少数だと思います。高校や大学の入試で発音の問題は少ないため、身につける必要性を感じないのも無理ありませんね。
しかし、そのせいで英語を話した時に、こんな経験をしたことがありませんか?
「発音がおかしいのか、外国人にやたらと聞き返される」
「カタコトなので流暢に話せている感じがしなくて恥ずかしい」
「発音が気になって堂々と話せない」
かと言って、発音だけにたくさん時間とって1から練習するのは面倒くさいですよね。
そこで今回は「時間はないけど発音を身に付けたい」人のために、日本人が苦手な発音にしぼって、3日間でカタコト英語を克服できる練習法を公開していきたいと思います。
単語帳の音声ふきこみ経験のあるミシェル先生が教える練習法なので、上手くなること間違いなしです!
最後にくり返し練習ができる動画もつけているので、ぜひそちらもご利用ください。
今回発音を教えてくれるミシェル先生
単語教材の音声や日本人向けの語学学校で発音指導経験など、発音のエキスパート。笑顔が素敵。
1.英語発音の練習は目と耳と口をフル活用
発音記号を暗記して一つひとつの単語を練習していくのは面倒ですよね。また口頭で説明されても、中々マネするのが難しく覚えられません。
そこで、効率的に発音を学ぶために「目」と「耳」と「口」を使いながら、練習していくことをオススメします。
「目」とはそれぞれの発音の口や舌の形を図で理解する事で、「耳」と「口」とは音声を聞きモノマネしながら発音を理解する事ということです。
口の形や舌の位置の理解(目)で意識的に発音できるようになり、モノマネ(耳と口)を繰り返す事で、感覚的に発音できるようになります。
つまり、最終的には何も考えずに正しい発音ができるようになっているという事ですね。
では早速日本人が苦手な発音の解説に進みましょう。
2.日本人が苦手な12個の英語発音を練習しよう!
今まで発音したことがない音を口頭で説明されても難しく感じます。例えば、先生に「舌を上の歯の裏側につけるようにして、息を吐き出すようにthは発音します」と言われてもイメージできませんよね笑
なのでここでは、図と音声で目と耳と口を使って学んでいきましょう。
æとa
ほとんどの日本人が使い分けられていないこの2つの発音。しかし、口の形と舌の位置さえ理解すれば簡単に使い分けられるようになります。
æ
ポイント:「エ」の口をして「ア」の発音をするイメージ。「ア」の口にするとaになるので注意!
口の形: 笑顔の時のように口角をあげる
舌の位置:下の歯に先っちょを当てる
練習用単語(図を意識しながらモノマネしてください)
map(地図):
a
ポイント:何かを思い出した時の「あっ!」と同じ。
口の形:中くらいに開く
舌の位置:喉の奥に引っ張る
練習用単語(図を意識しながらモノマネしてください)
hot(熱い):
vとb
特にVの発音が苦手な日本人が多い印象があります。しかし、摩擦音と静止音の違いを理解してしまえば簡単です。
v
ポイント: 上の前歯で下唇を前にはじきながら「ビー」と言う(摩擦しながら空気を吐き出す: 摩擦音)
口の形:上の歯で下唇を軽くかむ
舌の位置:特に意識する必要なし
練習用単語(図を意識しながらモノマネしてください)
view(景色):
b
ポイント:唇をかまずに、破裂させるように「ビー」と言う。(一気に空気を吐き出す:静止音)
口の形:完全に閉じた状態から一気に開く
舌の位置:特に意識する必要なし
練習用単語(図を意識しながらモノマネしてください)
book(本):
thとsとsh (=ʃ)
使い分けが難しいこの3つ。しかし、舌の位置を意識するだけで違いを身につけることができます。
th
ポイント:有声thと無声thの2つがあります。有声thは、then, those, father, together, brotherなど「ザ」と「ダ」の間の音に近いです。
一方無声thは、think, thing, teeth, birthdayなどに使われ、特定の音を出すというより息を「スー」っと吐き出す感じです。
口の形:少し開く
舌の位置:歯のすき間から少し出し、息をはき出す。
練習用単語(図を意識しながらモノマネしてください)
brother(兄弟| 有声th): 音声
marathon(マラソン | 無声th): 音声
s
ポイント: thの舌の位置と比較して覚えましょう。「スー」っと息を吐き出すのは同じです。Cの発音もこれに当てはまります。
口の形:口角を少し上げる。
舌の位置:舌先を下げ、下前歯につける。
練習用単語(図を意識しながらモノマネしてください)
Chance(チャンス):
sh(=ʃ)
ポイント:こちらも同様thとsと舌の位置の違いを覚える。
口の形:タコのようにすぼめる
舌の位置: 舌の両端を奥歯に少し当て、舌の真ん中はくぼませる。舌先はどこにも当たらないので注意
練習用単語(図を意識しながらモノマネしてください)
shrimp(えび):
ch
日本人発音だと「チキン」。英語発音だと「チェキン」に近くなります。口の形を意識するだけできれいに発音できるようになります。
ポイント:タコの口をイメージして「チュ」と言う
口の形:少しとがらせる。歯を上下合わせる
舌の位置:前歯に少しだけ当てる
練習用単語(図を意識しながらモノマネしてください)
Lunch(昼食):
LとR
練習をしないと使い分けができないLとR。実は舌の位置を意識すればそんなに難しくはありません。Lが日本語のラリルレロと同じだと思っている人は要注意!
L
ポイント:「ラリルレロ」の舌を上の歯につけたバージョン。(日本のラリルレロは前歯の付け根くらい)
口の形:少し口角を上げる
舌の位置:上の歯につける(上の歯に舌をつけながらゆっくりラリルレロと言って見てください。それがLの発音です。)
練習用単語(図を意識しながらモノマネしてください)
Loyal(忠実な):
R
ポイント:舌がどこにも当たらない!
口の形:少し開く
舌の位置:巻き舌にするより、舌を喉の奥に引っ張るイメージ。舌がどこにも当たってはいけない。
練習用単語(図を意識しながらモノマネしてください)
royalty(皇族):
Flap T(フラップT)
母音に挟まれているT(water・matter)
母音+Rの後のT(important・party)
上記の二つのTの時flapTで発音します。「ラ行」の音に近いように発音し、例えばパーティーのことパーリーって言っている人は自然にflapTができていることになります。 パリピは発音が上手いのかもしれません笑
ポイント:ラ行を意識して発音する。Betterなら「ベラー」、bottleなら「ボルー」みたいな感じです。
口の形:少し開く
舌の位置:Tの時だけ前歯の付け根あたりに触れる(日本語のラリルレロと同じ)
練習単語:(図を意識しながらモノマネしてください)
Bottle(ボトル):
ow
ポイント:二重母音と呼ばれるow。そのまま「オウ」と呼んではいけません。ほとんどのowは「アウ」と発音するケースが多いです。加えて、最初の母音はあまり発音されないこともポイントです。例えば、お辞儀するという意味の「bow」は「ボウ」ではなく「バウ」です。
口の形:2つ目の母音の時に少し尖らせ、前歯を見せる。
舌:奥に引っ張る
練習用単語:(図を意識しながらモノマネしてください)
Shadow(影):
3. 効率的な発音の練習法
日本人が苦手な発音に関する理解はできたと思うので、次は効率的にこれらを身につけていく 練習法を学んでいきます。
1. 発音動画を3日間くり返しチェック(口の形と舌の位置を理解する)
上の解説を毎回読むのは大変だと思うので、今回は図解付き発音動画を作りました。この動画を何度も見ながらモノマネして練習してみてくださいね。1回4分ほどで練習できます。
2. 単語学習や音読をする時に意識して発音する(意識づけする)
動画で意識的に発音ができるようになったら、単語の勉強をする時にも発音を意識しながら練習してみてください。
例えば、Throwという単語の場合
1、 最初は意識的にTHを口の形を意識しながら発音する(意識づけ)
2、 何度も繰り返して発音しているうちに自然と言えるようになる(感覚化)
このように、意識づけをし続けることで自然と発音できるようになります。
電子辞書やGoogle翻訳を使えば正しい音声を聞くことができるので、発音がわからない単語は調べてモノマネしてみてください。
まとめ
いかがでしたでしょうか?
いちいち発音記号を覚えるよりも、目と耳と口を使って発音の練習をする方がより速く習得することができます。
最短で学ぶ発音の練習法をまとめると以下の通りです。
1、 発音の口の形と舌の位置を理解し、ビデオでモノマネトレーニング3日間
(目と耳と口で理解)
2、 単語学習や音読する時にも発音を意識する。(意識化)
3、 2を繰り返すことで自然と発音できるようになる。(感覚化)
僕の経験上1を3日間連続で行えば、意識して発音できるように変わっていると思います。
それ以降は単語などを学習する際にも自然に発音できるように繰り返し意識して練習してみてください。
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