フィリピンの語学学校PALETTE SCHOOLでインターンをしている、水田夏実です!
タイトルを見て、「フランス人美男美女とフィリピン?どういう関係?」と疑問に思った方も多いと思います。
ほとんどの方がフランスといえば、お洒落、ワイン、エッフェル塔、フランス料理、などを想像し、フィリピンといえば、バナナを想像するのではないでしょうか。
そこで、まずは、フィリピンのどんなところにフランス人美男美女が集まっているのかを紹介させてください。
PALETTE SCHOOLのキャンパスがある「Gawad Kalinga Enchanted Farm(以下GKEF)」は、フィリピン・マニラから車で2時間ほどの、ブラカン州にあります。
緑豊かで、農家が多く、牛があちこちに放し飼いにされています。
そう、、、、田舎です。
ちなみにGKEFから一歩外に出ると、目の前の景色はこんな感じです。
見渡す限りのグリーン。それに加えて、牛が元気にモーモー鳴く声が聞こえてきます。私はブラカンに来てからこんな緑の景色ばかり見ていて、心なしか視力がよくなった気がします。
また、牛に加えて見慣れない乗り物が走っていますね。この辺りには電車が走っていないため、この「トライシクル」と呼ばれるバイクタクシーが主な移動手段として使われています。
そんなすんごーい田舎のGKEFですが、実はここ、フィリピン国内最大の国際NGOで、日本人だけではなく、欧米からもたくさんの人がインターンとして来ています。
そして、
めっちゃ美男美女。
え、モデル?って本気で思うくらい。
ここからが本題です。なぜそんな美男美女たちが、はるばるフィリピンまで来て国際協力に取り組んでいるのでしょうか?
今回はその理由を知るため、4人のフランス人インターンたちにインタビューさせていただきました。
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1. 美男美女4人へインタビュー
Josephane(ジョセファン)
生年月日:1995年8月1日 22歳
ビジネススクールの学生
趣味:ケーキ作り
インターン期間:6ヶ月
フィリピンに来て驚いたこと:
よくも悪くも、人間関係の面で距離感が近いこと。
フィリピン人のお友達の家で映画を見てたら、気づいたら通りかかった近所の人が、挨拶もなく横に座って一緒に見てたり(笑)
Q なぜGKでインターンしているんですか?
もともとNGOでのインターンを探していてGK (Gawad Kalinga)を見つけ、すごく興味を持ちました。家を建てるだけではなくて、教育もしてたりとか、多角的な面から貧困に取り組んでいる部分がいいなと思って、GKを選びました。
Q GKEFではどんな仕事をしていますか?
SEED(GKEF内にある社会企業大学)の生徒たちにフランス語を教える授業があるのですが、その授業内容を企画したりしています。他にも、生徒たちのメンターとして、生徒たちが自分のビジネスをする際の起業サポートもしていますね。
Q その仕事の中で、やりがいを感じるのはどんな時ですか?
SEEDの生徒たちのメンターとして働くことで、最初は自分に自信の無かった彼ら彼女らが自分の可能性に気づいて、自信をつけていっている様子を見ると、やりがいを感じます。
(SEEDの生徒と他のインターンたちとの活動の様子)
Q ソーシャルビジネスの魅力はなんですか?
周りの環境を巻き込んだビジネスができるところです。このソーシャルビジネスの要素は他の全てのビジネスに必要なものだと思います。周囲の状況について考えることなく作られたビジネスは、ずっと続けることはできないので。
Max(マックス)
生年月日:1995年12月9日 21歳
大学生 世界情勢専攻
趣味:トライアスロン、ギター、瞑想、
読書、友達と過ごす
インターン期間:7ヶ月
フィリピンに来て驚いたこと:
現地の人たちがこんなにもフレンドリーに歓迎してくれると思わなかった。
コミュニティの家でお泊まりさせてくれたり、朝ごはん食べる時間がなかったらお弁当作ってくれたり、本当のお母さんみたい。
Q なぜGKでインターンしているんですか?
ずっと自分の中で、人に影響を与えられる仕事をしたいという意識があって、かつ、貧困問題にも興味がありました。ただ、何をしたらいいかわからなかったので、まずはGKという社会企業の集まる場所で学ぼうと思いました。
Q GKEFではどんな仕事をしていますか?
GKインターンでは、MADトラベルという社会企業で働いています。MADトラベルは、地域開発に興味のある人たち向けのツアーを行なっている社会企業です。旅行者にはフィリピンの色々な地域を回って、コミュニティの人たちの暮らしや、地域開発について学んでもらいます。
私はそこでプロジェクトマネージャーとして、週末のイベントやツアーを企画しています。
Q その仕事の中で、やりがいを感じるのはどんな時ですか?
自分がやっているプロジェクトが成功した時です。成功はただ単にイベントの収入が多いとかじゃなくて、イベント参加者が、ツアーを通して何かを学んで帰ってくれるときです。
僕は常に、自分がしたことでどれだけ人に影響を与えられたかを重視しています。ただ何かを作るだけではなく、何か人に影響を与えられることが大切だと思っています。
Q ソーシャルビジネスの魅力はなんですか?
人にどれだけ影響を与えるかを意識して、収益にこだわらずに永続的なビジネスを作ることができる所だと思います。ビジネスを通して人を大きく成長させることができる、というところに魅力を感じますね。
Adele(アデル)
生年月日:1995年6月16日 22歳
ビジネススクールの学生
趣味:読書、友達と一緒に過ごす、テニス
インターン期間:5ヶ月
フィリピンに来て驚いたこと:
人の優しさ。着いたばかりの時に体調を崩したが、近所のおばさんが自分の娘かのようにいっぱいお世話をしてくれた。
Q なぜGKでインターンしているんですか?
もともと、自分の経験を活かして社会に貢献できるような、何か意味のある仕事をしたくて、NGOを探していました。その中でもGKの、NGOだけどチャリティーじゃない、ってことに興味を持ってインターンを決めました。
Q GKEFではどんな仕事をしていますか?
First Harvestというピーナッツバターの会社で経理インターンとして働いています。
例えば、ピーナッツバターのビンのコストとか、マニラまでの輸送のコストとかをマネジメントしています。他に時間がある時は、新しいクライアントを見つけるためにホテルとかレストランに電話やメールをして、ミーティングしたりしてますね。
Q その仕事の中で、やりがいを感じるのはどんな時ですか?
自分の知識を使って、会社に影響を与えられている時です。例えば、今までにはなかったファイナンスデータを私が新しく集めたりとか。何か新しいことをできると、すごくはっきりと自分の仕事が会社に与える影響が見えるんです。
Q ソーシャルビジネスの魅力はなんですか?
人々の自立した労働で自ら、貧困から抜け出す機会を与えるところだと思います。外部からの支援とかではなくて、自分たち自身の力で、貧困を終わらせる、ということに意味があると思います。
Cristo(クリスト)
生年月日:1996年2月7日 21歳
大学生 経営学部
趣味:友達とゆっくり過ごす、スポーツをする
インターン期間:6ヶ月
フィリピンに来て驚いたこと:
フィリピン人がすごくパワフルなこと。いつも何をするにもエネルギーに満ち溢れてる。
Q なぜGKでインターンしているんですか?
もともと経営を勉強していて、将来は社会起業を目指していたので、社会企業がたくさん集まるGKにすごく興味を持ちました。本で学んだことだけじゃなくて、実際に自分の目で社会企業を見て、働く経験がしたかったんです。
Q GKEFではどんな仕事をしていますか?
僕はSEED(社会企業大学)のプログラムに携わっています。SEED自体の事業開発をサポートをしたり、あとは、生徒たちが自分の社会企業をスタートさせる時とか、社会企業を経営してる途中で、何か戦略上の問題がおきた時に、解決に向けたサポートをしています。
Q その仕事の中で、やりがいを感じるのはどんな時ですか?
自分がしていることの成果が見えるとやりがいを感じます。例えば、SEEDの生徒たちが成長していると感じたとき。SEEDの生徒たちってもともと貧しかった子が多くて、過去に路上で生活してた生徒もいます。でもそんな子達が、今はマニラの有名進学校を訪問してスピーチしたりしてて。貧しくて、やりたいこともできなかった子達から、企業のリーダーを生み出すことができる、そんな風に人に影響を与えられるプログラムにすごくやりがいを感じます。
Q ソーシャルビジネスの魅力はなんですか?
やっぱり1番は、「ビジネス」と「社会問題」という全く違うことを交わらせることができる点ですね。今までは、自分たちのビジネスを成長させるために、ビジネスをする企業ばかり見て来ました。でも、社会企業は人を成長させるためにビジネスをしています。企業が人に対して何をできるかという認識を根本から覆しているところに魅力を感じます。
2.ソーシャルビジネスとは?
ソーシャルビジネスと、一般的なビジネスとの違いは、ずばり、ビジネスを行う目的です。
一般的なビジネスは、利益を生み出すことを目的として行われているのに対して、ソーシャルビジネスは、社会問題を解決するために行われています。
ここで言う社会問題というのは、貧困問題、環境問題、少子高齢化問題、など多岐に渡ります。
例えば、私がインターンをしているNPO法人PALETTEおよびPALETTE SCHOOLは、日本人向けの語学学校であると同時に、その収益を使ってフィリピンの貧困地区の若者向けに職業トレーニングを行ない、自立して働くことができるように支援しています。
では、ソーシャルビジネスとボランティアとの違いは何でしょうか。
ボランティアは、募金や助成金のような外部から得られるお金を使って活動をしています。しかし、ソーシャルビジネスは、自らのビジネスを通して生み出されたお金を社会問題解決のために投資しています。
この、「活動するためのお金を自分たちで作り出している」という特徴から、ソーシャルビジネスは、継続的な活動ができると言われています。なぜなら、外部からの援助がなくなった途端に活動できなくなる、ということが基本的には無いからです。
PALETTEでいうと、PALETTE SCHOOLからの利益が、「自分たちで生み出したお金」に当たります。
3.GKEFって実際なにしてる?
GKEFは、社会起業家を育成し、また、地方の農家が生計を立てられるように支援するためのプラットフォームとして、2011年に設立されました。
多くのソーシャルビジネスが集まっていることから、「ソーシャルビジネスのシリコンバレー」とも呼ばれています。
GKEFを運営しているGawad Kalingaはフィリピン最大のNGOで、フィリピン国内はもちろんのこと、フランスやカナダ、アメリカなどにも支部があり、国際的にもかなり有名です。
だから、フランスを始め様々な国から多くのインターンたちが集まってくるんですね。
ちなみにGKが掲げている活動ミッションは、
“Ending poverty for 5 million families by 2024.”
(2024年までに500万家庭の貧困を終わらせる)
この明確なミッションのもと、日々、多くの起業家たちが事業に取り組んでいます。
4.まとめ
このインタビューを通して分かった、「フランス人美男美女がフィリピンで国際協力に取り組む理由」は、以下です。
・GKの貧困問題への多角的な取り組みに共感するから
・社会に影響を与えられるソーシャルビジネスについてGKで学ぶため
・社会起業家のプラットフォームであるGKで企業について学ぶため
・ソーシャルビジネスの持続可能性に興味があるから
4人とも理由は様々ですが、GKでのインターンを通して、社会企業や貧困問題への取り組みについて学びたいという強い意志を感じました。
フランスを初めとした欧米諸国ではよく知られているGKですが、日本での知名度は未だあまり高くなく、GKEFの日本人比率も約10%程度です。
そんなグローバルな環境での留学やインターンをお考えの方は、ぜひPALETTE SCHOOLへお越しください![/vc_column_text][/vc_column][/vc_row] [vc_row][vc_column][vc_column_text]