こんにちは!
大学4年を休学し、PALETTE SCHOOL留学後GKでインターンをしている原ひなのです。
〜名探偵セイム、フィリピン最大の国際NGOに迫る〜の記事に引き続き、GKについて現地の活動に密着した記事を書いていきます!
その前に、少し自己紹介を!
<プロフィール>
名前:原 ひなの
年齢:22歳
専攻:経済学部 国際経済学科(アジア経済、農業経済、開発経済)
出身:東京都
趣味:テニス、映画鑑賞、空の撮影
私は現在、大学4年を1年休学して、”留学×インターン”をフィリピンでしています。Palette Schoolで2ヶ月間英語を学んだあと、GK Enchanted Farmでのインターン4ヶ月目が過ぎ、フィリピンに慣れてきた頃です。
ごく普通に大学生活を送っていた私ですが、自分の興味のあった”アジア” ”経済” ”国際協力”に関する授業を受ける中で実際に現地で活動したいと思うようになりました。
大学でフィリピンで社会問題に対してビジネスで挑んでいる団体があることを知り、フィリピン最大のNGO、「GK」でのインターンを決意しました。
GKでのインターン理由と活動内容
貧困という終わりの見えない問題に対して「私たちが何をできるのか」という問いに対する答えを見つけたく、社会企業でのインターンを考えていました。
そんな時、同じ大学の先輩が過去インターンをしていた「GK」の貧困解消アクションの手法に魅力や可能性を感じて、現地で直接学びたいと思い、インターンを決意しました。
<現在の活動内容>
所属:マネジメント部門
External…外部の組織とパートナーシップを組む、ゲストとコンタクトをとる
TDEVA…ゲストのニーズに合わせてツアー内容を考える、ツアー・イベントの運営
仕事内容:
日本人をターゲットに
・GKファーム内ツアーのお誘いメール
・ターゲットのリストアップ
・日本人ゲストの対応・通訳
このような活動を通して多くの人にGKのアクションを共有することでGKの活動を知ってもらい貧困に対する意識や貧困解消の促進をしていきたいと考えています。
フィリピン最大のNGO、GK Enchanted Farmとは?
GK Enchanted Farm(以下GKEF)とは、住居の支援をベースにしたGawad Kalinga(GK)とのパートナーシップの元、2010年に設立されたNGOです。
『年齢や性別、国籍、宗教に関わらず全ての人が国の問題を解決していくというミッションに向けてアクションをおこすことができる。』
『フィリピンにおけるアクションだけでなく、世界全体に向けたアクションであり、貧困層と裕福層が協働できるプラットホームにおけるCaringとSharingという考えを広めていく活動となる』
というGKの考えのもと活動をしており、様々な国からのボランティアやインターンの受け入れ、ツアーの提供でゲストを迎え入れることで多くの人が出会い、アクションをする場となっています。
現在3500以上の地域に住居を提供し、全国にわたって貧困撲滅に向けた活動をおこなっている他、北アメリカ、ヨーロッパ、東南アジア、オセアニアに拠点をもち、世界全体での活動を行っています。
500万家庭の貧困をなくす
GKEFは他にはないFarm,Village,Universityの3つの分野で構成されているユニークな組織です。
FARM: フィリピンのもつ潜在的な資源や人々の技術にフォーカスして農業を盛んにすることで誰も食料に困らない社会づくり
VILLAGE: 格差で切り離された人々を繋ぐ場
UNIVERSITY: 全ての人が新しいことを学ぶことができ、価値観や知識がくつがえされる場でもある。
2010年に設立されたGKEFでは以上の3つの視点からフィリピンの抱える問題と向き合うことで2024年までに500万家庭の貧困をなくすことを目標としています。
GKEFの貧困解消ステップ
GKEFの貧困をなくす方法として3つのステップで貧困と向き合っています。
現在は3つめのステップであるSocial Progressの段階で、社会的企業のビジネスとしての拡大、継続的な雇用機会の提供を目指しています。
ソーシャルビジネスで貧困社会の活性化
最近よく聞く“社会的企業”とは?
ビジネスで社会課題を解決することを目的とした企業のことです。
英語では、Social businessソーシャルビジネスと言われます。
ソーシャルビジネスでは一般的な企業のような利益の追求だけでなく企業が人々の生活にインパクトを与えることを求められます。
特に地域にインパクトをもたらすことを目的としたGKEF施設内には社会企業が設立されていて、ファーム内に住むお母さんやお父さんの働く場所として社会的なインパクトをもたらしています。
例えば、、、
First Harvest
ピーナッツバターを製造する社会企業
健康に気を遣う消費者向けに砂糖ではなく蜂蜜を使ったピーナッツバターを提供をしている
〜味の種類〜
・ピーナッツスプレッド
・ピーナッツクランチ
・ソルトココジャム
・カシューナッツスプレッド
☆社会へのインパクト
①地方に雇用機会を生み出し、郊外に移住する人を減らす
②フィリピン農家に持続可能な収入をもたらす
③1つの商品につき15ペソをKusina na Kalinga(食料配給機関)の寄付金に当てている
Bayani Brew
葉っぱで作ったジュースを製造する社会企業
地域のお母さんの作る葉っぱのジュースに感激をした創始者がお母さんのアイデアのもと生まれた商品
現在はビジネスが大きく拡大し、マニラのカフェでも購入可能
〜味の種類〜
・レモングラス&パンダン
・スウィートポテト
・モリンガ&ダランダン
☆社会へのインパクト
①仲買人を通さずに地元農家さんから直接、高値で購入することで農家さんを貧困から救う
②農家さんとパートナーシップを組むことで持続可能な生活を農家さんにもたらす
③農家さんへ無利子でのマイクロファイナンスの提供
Plush and Play
野菜や果物をモデルにした人形を製作する社会企業
もともとGKでインターンをしていたフランス人インターン生Favenが起業したもの
〜立ち上げ背景〜
裁縫が産業として有名な地域でもあるアンガット州
裁縫の知識や技術を持ったお母さんがたくさんいるのに不況で働く場所がなくなってしまったという背景からお母さんたちが快適に働ける仕事場の提供を目的に立ち上げた企業である
☆社会へのインパクト
①地域から積極的に雇用、お母さん達が働きやすい労働環境の提供(Ex.内職)
②プラスチックを使わない子供に優しい製品作り
③フィリピン文化の拡散
④全ての子供達に教育を受ける機会の提供
☆社会企業の注目ポイント
・外部の機関に頼らず自らビジネスで収益をもたらすという違うアプローチで継続的に社会課題を解決していくことができる。
・一般的な企業より社会課題にフォーカスしたビジネスの展開
GK Enchanted Farmではそんな社会的企業を生み出す社会起業家を50万人育成し、ソーシャルビジネスを生み出すことで500万家庭の貧困をなくすことを目指しています。
貧困層から社会起業家へ
SEED(School for Experiential and Entrepreneurial Development)
地方創生をベースにした社会起業家を育成するための教育機関
地域の貧困に密着したGKでは、それぞれの地域の貧困を自らが解決していくような人や社会起業家を育てることを目的に、2年制の奨学金で通えるSEEDを設立しました。
授業は人間的な成長を目的としたクラスから企業マネジメント、コミュニケーション、ビジネス数学、農業、アカウンタント、第2言語(日本語、フランス語)といった実践的な内容であることが特徴的です。
<SEEDの1日のスケジュール例>
5:30 起床
6:00~7:30 ファーミング
7:30~8:45 朝食
9:00~12:00 ソーシャルデベロップメントクラス
12:00~13:30 昼食
13:30~16:30 農業クラス
16:30~18:00 自由時間
18:00~ 夕食
こんな厳しくタイトなスケジュールのなかで、
「この生活に慣れるまでには時間がかかった。」
「最初は掃除の仕方も洗濯の仕方も料理の仕方もタイムマネジメントの仕方も知らなかった。だけど2年間の生活で多くの人から刺激を受け自分のマインドは変わったんだ。」
そんなのSEEDの生徒の声を聞いたことがあります。
SEEDという学校は人間的な自立を促す他とは全く違う大学です。
彼らと話している中でも多くのことに気づかされる毎日です。
社会起業家を生み出していることもSEEDの特徴で、
例えば、
定期テストでは自分の考えたビジネスプランを発表する場があり、2年生からは自らのビジネスを始めることを前提としたインターン期間があり、ユニークなカリキュラムが組まれています。
※SEED卒業生の商品製造デモの様子
このような実践的なカリキュラムが組まれたSEEDはこれまでに多くの社会起業家を生み出し、多くの人に希望をもたらすと共に彼らの生み出す商品がさらに社会にインパクトをもたらしています。
GKでインターンとして働いてみて
私にとって自分の考えや知識がくつがえされたきっかけでもあり、貧困解消という社会的な問題にどのように取り組むことができるのかを学ぶことができる経験になりました。
GKでは以下のようなことが体験できます。
・地域の人と生活を共にする
・実際に社会問題を解決することを仕事にしている人と一緒に働くことができる
貧困地域と呼ばれる場所が実際どのような状態なのか、
そこでは何が求められているのかを目の当たりにする環境がそこにあり、
それに対してどのように貧困解消を進めているのかというアクションを学ぶことができます。
現地で共に働くということ
実際に現地に行って活動することでこれまでの感じ方や考え方が大きく変わります。
・現地の文化や人柄に深く触れ合う
・国際協力を職とする人と近い環境で働く
そこに長期で暮らしてみてみないとできなかったであろう
現地の人との交友関係や、異文化の経験ができるのもGKインターンならではだと思っています。
例えば、
教科書で学ぶ貧困と現地で学ぶ貧困はとても違うもので、
現地の人と実際に生活を共にするのとしないのでは貧困に抱くイメージや接し方が変わってきます。
また、そのような環境で働く人たちと共に仕事をすることで、どんな人たちがそこで働いていてどのような考えを持ち、どのような行動ができる人が求められているのかを知ることができます。
こんな人におすすめ
特にNGOや国際機関で社会問題を解決していくことを仕事にしたいと考えている人にオススメです。
実際にその舞台でアクションを起こしている人の経験や考えを聞ける環境があることや実際に働いてみるという経験は今後の進路を考える上で参考になると思います。
最後まで読んでいただきありがとうございます。
今回の記事では
GK Enchanted Farmでの取り組みについて紹介させていただきました。
「2024年までに500万家庭の貧困を救う」
この目標に向けて全国にわたって活動を広げるGK彼らの取り組みについて少しでも多くの人に知って欲しいという気持ちで今回の記事を書きました。
この記事を読んでくれた人の貧困を考えるきっかけになったり、アクションをするためのきっかけになっていて欲しいです。
GKでのインターンに興味のあるかたは一度PALETTE SCHOOLのLINEで相談してみてください。