こんにちは。学生チーム「PALETTE Youth」の中村です。
突然ですが、みなさんは大学生活でどんなことに挑戦していますか?
または、これからどんなことに挑戦したいと考えていますか?
サークルに入ったり、留学してみたり、他には海外インターンとか…
大学生活では様々な機会が転がっていますよね。
機会が多いからこそ、どんな団体に入ろう、どんなことをやってみようって悩んだり、
一歩を踏み出すのに躊躇している人も多いんじゃないでしょうか。
そんな悩みを持っている方へ「あ、そんなこともありなのね!」と、
具体的なイメージを伴ったエピソードをお届けしたくて、インタビュー記事を書いています。
今回は、AIESECの一橋大学委員会委員長として活躍されている、斎藤平太郎さんにお話をお伺いしてきました。
海外インターンシップ事業で、リーダーシップを持った若者を輩出する
—AIESECって、そもそもどんなことをしている学生団体なんですか?
AIESECは第二次世界大戦後にオランダで創設された歴史ある学生団体です。
世界の126の国と地域に支部があって、日本国内だけでも25大学に支部があります。
具体的には、その国際的なネットワークを活かして、学生を海外の企業やNGOなどにマッチング派遣する海外インターンシップ事業を行っています。
インターン生を受け入れてくださる企業の開拓や、参加プログラムを開発するなど、企画からその運営まで、すべて学生が主体となって行っています。
AIESECのインターンシップは最短で6週間のプログラムから用意しているので、長期休みにインターンシップに行く学生が多いです。
—そんなAIESECに、齊藤さんが運営として参加した理由はなんですか?
元々大学生になったら、国際協力など、何か社会課題に対して行動できるような学生団体に入りたいと思っていました。
AIESECは海外にも国内にもたくさん支部があるし、数ある学生団体の中でも際立った存在です。
学生であっても、社会に大きな影響を与えられそうな予感を感じて、AIESECに入ることにしました。
「アフリカに行きたい!」その思いが誰かの成長のきっかけに
—斎藤さんも、学生に提供するインターンシッププログラムの企画をしたんですか?
はい、ガーナで実施するプログラムを企画しました。
どの国で、どの団体で、どんなことをするプログラムにするか、ゼロから全部作り上げました。
まずは、実際にガーナへ渡航して、現地のAIESECと交渉し、学生を受け入れてくれる団体と契約を交わしました。
その後、学生がインターンシップを行う場所やプログラムの内容まで考えました。
開発学などに興味のある学生を対象にした、アフリカの貧困地域の村でのインターンシップを考えました。
インターン生自身が問題を発見して、その問題について自分には何ができるか、何をすべきかを考え実施するといった内容です。
—でも、そもそもなんでまたガーナへ?
元々自分自身がアフリカに行きたいと思っていたんです。
その夢と、AIESECの活動とを結びつけて取り組めたのは良かったですね。
でも、実際にアフリカに行ってみるとショックも受けたんです。
それまで日本で貧困について学んだり、それをどうしたら解決できるかを考えていたけれど、自分の目でそこに住む人々の生活を見て、貧困問題はこんなに’途方も無いんだ’って痛感したんです。
それでも、日本にいては感じなかったことに触れて、良い経験になりました。
僕自身そうだったように、アフリカに行きたくても一歩を踏み出せない人も多いかと思います。
そういった方に、自分が企画したインターンシップを通して、アフリカに行くきっかけを提供できたらと思いました。
—企画してみて自分の中の変化はありましたか?
初めは自分がアフリカに行きたいとか、こういう社会問題に尽力したいなど、「自分にとってどうか?」という自分目線な軸で始めたんですね。
ところが、インターンシップを通して参加者が成長する瞬間や、目標を見つけてより活き活きと輝く様子を見て、それが嬉しくて。
「自分ではない他の誰かのために」という目線を獲得できたのが、自分にとって大きな変化でした。
この経験をしたことで、「人が成長する機会を作り出すこと」に価値を感じるようになりました。
今後もAIESECで、自分自身も保守的にならずどんどん挑戦していくと同時に、インターンシップを通して誰かの人生に良いきっかけを与えられるような活動をして行きたいですね。
挑戦するたびに、新しい自分に出会える
—斎藤さんにとってAIESECとはどんな場所ですか?
AIESECはゴールがない、答えがない環境です。
その分、自分が常に変わり続けなきゃいけないので難しくもあるし、逆にどんなことにも挑戦できる場所でもあります。
こういう環境で学んだことは、自分で自分の成功の基準をきちんと定めて、その完全な達成にこだわることです。
自分で目標の高さを決められるということは、いくらでも目標を低くすることもできますし、いくらでも自分を肯定することもできます。
でも、そこで妥協しないこと。
挑戦していると失敗することもあるし、壁にぶつかることもあるけれど、その度に自分について考えるきっかけができます。
自分について考える時間を持つことで、自分の弱みも含めて、どんな人間なのかが見えてくるんです。
学生に伝えたいこと
—斎藤さんは色んな経験をされたと思うんですけれど、学生に何かアドバイスするとしたらどんなことを伝えたいですか?
サークルだったり、学生団体だったり、「どこに所属するか」と考えることが多いかと思うんですけれど、
選んだ団体で「自分がどう成長するか」に意識を向けるのが良いと思います。
あとは、怖いとか難しいと思うことに敢えて挑むこと、そして、失敗する経験を持つこと。
その時、一番大事なのは自分がワクワクしているかということ。
どんな環境を選んでも、自分次第で成長できると思うので、環境に頼りすぎないことが大事だと思いますね。
まとめ
どの環境を選ぶかより、選んだ環境で精一杯やる。
自分がインターンシップの企画に挑戦していく中で、自分ではない誰かが成長するきっかけを作り出せるって素敵ですよね。
簡単に乗り越えられる壁よりも恐れるくらい高い壁に挑む時、成功した時よりも躓いてしまった時の方が、弱みも強みも含めて自分も知らなかった自分に出会えるものだなと感じました。
そして挑戦には、ワクワクする気持ちが必要不可欠ですね。
斎藤さん、素敵なお話ありがとうございました。